2012年3月21日水曜日

『終わりのクロニクル1』感想















前提:
川上作品は境ホラだけ読んでます。

感想:
終わクロも例によって設定厨カプ厨歓喜なんですね……!
流体とか種族とかの設定は境ホラと、というか氏のシリーズ通して共通なんでしょうか。半竜はウッキー君とは趣が違う感じでしたけどどうなんでしょう。
……と少しwiki見てしまったら種族改良を施したとか。ははあ。

佐山新庄(運、切どちらも)の対照的な二人がいいですね。漫才も安定の面白さ。まロい。どうしても佐山が間違っているとは思えないのですけれども。
風見と出雲の夫婦もすごく気になりますね!過去の事件も非常に気になります。さり気なくだいぶ強力な装備してましたよねアレ。

あと大城のジジイがダメすぎて……けどいずれかっこいい見せ場あったりするんでしょうな……

境ホラは読んでて世界史日本史ちゃんとやりてぇと思ったのですが、これも神話おさらいしたくなりますね。こちらの方がほんの多少の予備知識と中二病的親和性からスラスラ詰め込める気がしますけど実行に移せるやら。

早く続きが読みたいところ。(金欠)

2012年3月14日水曜日

『高校化学とっておき勉強法』感想















面白かった。
が勉強法の本ではなく、『化学の発想法-原点からの化学』と同系統の本な印象。角度は違うか。
この本の視点で特に目立ったのは、電気的な説明と幾何的な説明。

高校化学の暗記を強いられるような部分の背景を説明してくれる……気がする。イオン化列とか。
電気陰性度の有用性も実感できた。

大学受験化学バイブルの『化学の新研究』にも載ってないような事柄もあって楽しめた。

また、教科書や参考書のコラムでよくある、スケートはなぜ滑るかなどの解説の不足分も指摘していたのも面白かった。身の回りの現象もなかなかどうして奥深いのだなと。


この本からでも理解できなくないとは思うが、化学IIを予め終えているほうが読みやすいと思う。

2012年3月3日土曜日

『化学の歴史』 感想
















教科書や参考書に小噺的に歴史的な事柄がちょこちょこ乗っていますよね。ああいったものを大まかな流れとして掴める内容です。

いくつか面白かった点を挙げると
1.根本にある思想、哲学、信条の重要性。
原子論とかラボアジェによる正確な測定とか。
ある程度昔は「世界はこうあるべきだ」みたいなものが、仮説を立てる上でも方針となっていたのしょうか。今でも理論物理なんかはとくにきれいな対称性を持っていてほしい、とかがあるイメージですが、いやこう"世界"ってでかいじゃないですか。

2.発見or理論自体は正しいが、背景にある想定は間違っていた。
熱素説あたりのくだりですね。
一例を挙げると酸素と窒素を分離したときに、窒素をフロギストン化空気、酸素が脱フロギストン化空気と熱素説ベースで命名したような。
それでも見えないものを説明しようとした姿勢には驚かされます。

3.簡潔でわかりやすい表記や記号体系はかなりの大発明である。
周期表とか構造式とかですね。
この辺は歴史的な成り立ちを知ることで、改めてありがたみを実感できるような気がします。
メンデレーエフの、あくまで性質を揃えることを重視して、周期表の"空き”を作ったり、原子量順にしたときと多少食い違うことを切り捨てたりした先見の明というか大胆さは本当に素晴らしいです。

化学というか科学がいかに人類の積み重ねなのかを改めて認識出来る本。面白かったです。


ところでアシモフさんって生化学者だったんですね。ロボット三原則を提唱したSF作家だとばかり思っておりました。